令和7年度 税制改正大綱 基礎控除の引き上げ
2025年2月03日

税理士法人We willの税務事務局です。

 

昨年の12月20日に与党から令和7年税制改正大綱が発表されました。この内容はこれから国会の審議にかけられ、4月から施行されるものとなります。私たちの身近なところに影響する変更がいくつかありましたが、今回はその中でも多くの人に影響する「基礎控除」についてのブログとなります。

 

内容:合計所得金額2,350万円以下である個人の基礎控除の額を、10万円引き上げる。

 

本見直しをした結果の、基礎控除の額は次の通りとなります。

イ 合計所得金額が2,350万円以下である個人 58万円

ロ 合計所得金額が2,350万円を超え2,400万円以下である個人48万円

ハ 合計所得金額が2,400万円を超え2,450万円以下である個人 32万円

ニ 合計所得金額が2,450万円を超え2,500万円以下である個人 16万円

 

上記の改正は、令和7年分以後の所得税について適用されます。ただし、注意点としては、給与所得者の場合は給与から所得税が天引きされていますが、給与天引きについてはこれまでと同じ基礎控除の額を基に所得税が天引きされることです。給与天引きからの基礎控除額の減税が適用されるのは、令和8年1月1日以後に支払われる給与からとなります。

 

本改正の背景としては、物価上昇局面における税負担の調整の観点からとされています。直近で最後に基礎控除額の引き上げが行われたのは、平成7年であり、30年ぶりの引き上げとなります。この間での消費者物価指数(総合)は13%ほど上昇し、生活必需品を含む消費者物価指数は、この間20%ほど上昇しています。このような物価動向を踏まえての改正となります。

 

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